☆お墓の引越し
先日、お墓の移転の仕事をまとめて5件もいただきました。
5件と聞くと、すごいと感じますが、実は戦没者のお墓です。
戦争に兵隊として出頭し、国外でお亡くなりになられた方を
まとめて祭ってあるお寺が、無人のお寺になってしまい、
墓地が荒れるので、村民がお参りしやすい近隣の墓地に
まとめて移転するということになったのです。
この移転には賛否両論でした。
村で祭ってあるのだから、このまま村全体で祭って行こう
という現状維持派と、戦没者一人一人は一個人のお墓なので、
それぞれの縁者の墓地に移転して、個別に祭るべきだ、
という推進派。
これは自分はなんともいえない問題ですが、
1人の人間として考えると、今の日本の平和は、
戦争でお亡くなりになった方々の犠牲の上にあるものだと
思っています。
だから、村全体で祭ってあるのならば、そのまま
村の人みんなで祭ったほうがいいのではないかな、
と思います。
でも、結果は移転でした。
墓地委員長さんが、ものすごいゴリ押しの人で、
結局はその人に現状維持派の人が押し切られたような形で、
移転が決まりました。
この移転は、お墓がもともとあった箇所に既得権がないので、
決まればすんなり移転が行われます。
移転先も、損得がない村墓地なので安心です。
しかし、お寺同士のお墓の引越しとなったり、2、3軒の
石材業者などが絡み合うと、誰が損で誰が得だ、
ということで、話が進みません。
自分が以前執筆した小冊子、
【お墓は絶対悪くない】
にも、お墓移転の事例として紹介してありますので、
抜粋してご紹介いたします。
~~~~~~~ ここからです ~~~~~~~
次はお墓の移転を頼んだのに、誰も引き受けてくれなか
った山本さん(仮称)のお話です。
山本さんは、昔から今の土地に住んでいました。
ではなぜ、お墓が遠方にあったのでしょうか?
実はご親類の方が遠方に住んでいて、墓地を購入する際
に一緒に購入されたそうです。
そして、いずれは山本さんもそちらに引っ越すつもりで
いたらしいのですが、今住んでいる地域で事業が成功し、
結局引っ越すことはなくなったという事なのです。
お墓は、自分のお父さんが亡くなった数十年前につくっ
たそうなのですが、今回お母さんがお亡くなりになり、
それを機にご自身の住んでいる土地に、お墓を移転しよ
うということになったのが事の経緯です。
当初は、当然お墓を建ててもらった石材店に相談に行きました。
すると、移転先の勝手が分からないので、移転先の石材店
で頼んでくれと断られたそうです。
そこで、今度は地元の石材店に行って相談したらしいのですが、
その石材店でもお墓を建てた石材店の方に権利があるから、
自分達では出来ないと言われたそうです。
そこで困り果てているときに、たまたまご縁がありまして、
自分にお墓の相談をしていただくことになりました。
このおかしな話の原因は、石材店と寺院との癒着構造にあると思うのです。
どういうことかといいますと、通常お墓は公共の墓地
(市営や区、村で管理している墓地)でなければお寺の
境内にある墓地にあります。
もしくはお寺の名前を借りた霊園管理業者などがいますが、
分かりやすく、それも寺院墓地としましょう。
寺院墓地を開発したり、何かと便宜を図ってもらえる石材業者に、
お墓の仕事を斡旋して、見返りに多額のお布施を石材業者
から貰い受ける、簡単に言うと、このような構造が寺院
と石材業者の癒着です。
でもここでおかしいと思うのは、実際に石材店がお寺に
支払う?お布施はお客様から頂いたお金の中から支払わ
れるのです。
でも、墓地の使用権を購入する際にはすでにお金を支払
っていますので、2重の支払いになります。
要するに、これらの出来事も全ては既得権の無い庶民から、
お金を巻き上げようとする様々な陰謀が張り巡らされている
ということなのです。
山本さんのケースで考えると、すでにお墓が建っているお寺に、
地方の見知らぬ石材業者が行くと、【入場料】とか【お水代】
とかいって、お寺にいくらか納めなければいけなくなるのです。
だから、移転先の石材店さんは請け負うことが出来ない
といって、断ったのです。
それではなぜ、もともとお墓を建てた石材店は移転の工事
を嫌がったのでしょうか?
これは憶測ですが、おそらくはそのような技術が無い、
もしくはたいした工事をしていなかったのが暴かれるので、
お墓自体を動かすことが嫌だったのではないかと思います。
その憶測は、まさにズバリでした。
お墓を移転する際に、基礎の部分まで取り壊して、きれ
いに撤去するつもりでいましたが、基礎工事はほとんど
してありませんでした。
土の上にただお墓を乗せてあるだけなので、当然ですが
お墓も傾いていました。
この他にも寺院と寺院の間を取り持っている中で、お互
いが責任のなすりあいを行っていましたが、自分たちが
仲介して、移転の許可を得て、お墓を移転することが出来ました。
このようなに時いつも思うのですが、なぜ、自分の主張
ばかり通そうとするのでしょうか? お施主様のお墓を
大切にしたいという想いで行っていることに対して、損
だとか得だとか・・・・
特にこのような仏に関する仕事をしている人に限って、
もっと道徳というか倫理をもって仕事をしてほしいです。
このようなことを言う自分も、まだまだ人間できていま
せんけどね。
山本さんのお墓のその後はどうかというと、今のお住ま
いのすぐ近くにある、町内の墓地に凛として建っています。
遠方ゆえに、年間に数回しかいけなかったお墓参りにい
つでもいけるということで、非常に喜ばれております。
《チェックポイント》
お墓の移転工事は当事者同士だと損得勘定になりがちです、
そんな時は第3者の仲介があると、意外と事がスムースに運びます。
~~~~~~~ ここまでです ~~~~~~~
このように、お墓の移転は当事者以外のところで
様々な問題が発生します。
もちろんこのお話は一部の方のお話で、
全ての方がこの通りというわけではありません。
ただ、もっと気軽と思っていても、
お墓の移転は結構骨が折れるものだということです。
シャレではありません。
まとめ↓
【お墓の移転は思っているより大変】